BISTARGO COFFEEができるまで|沖縄の福祉とコーヒーが交わる場所
「就労継続支援B型の事業所で、コーヒーを売っているんですか?」
見学にいらしたご家族から、よくこんな言葉をいただきます。障害のある方が通う福祉事業所と、コーヒーという商品。一見するとあまり関係なさそうに思えるかもしれません。でも沖縄市比屋根にある就労継続支援B型事業所LARGO沖縄では、コーヒーを軸にした作業が、多くの利用者の方にとって大切な「働く場」になっています。
このコラムでは、琉仁福祉会が運営するコーヒーブランド「BISTARGO COFFEE」と福祉の関係について、精神保健福祉士としての視点を交えながらお伝えします。
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沖縄市の事業所がコーヒーを作る理由
就労継続支援B型の事業所における「作業」の選び方には、大きな考え方があります。
- 利用者の方が実際に取り組める内容であること
- 成果が形として見えること
- 社会とつながっていること
コーヒーはこの3つを満たしています。計量・袋詰め・ラベル貼り・梱包という一連の作業は、手順を覚えれば着実に取り組めます。完成した袋がたまっていく達成感があり、最終的には商品として誰かの手に渡ります。
BISTARGO COFFEEは、LARGO沖縄が運営するコーヒーブランドです。コーヒー豆の焙煎は外部の専門業者に委託していますが、焙煎後の豆を使った加工・梱包・販売管理の工程は、利用者の方が担っています。
BISTARGO COFFEEでの作業内容
- コーヒー豆・粉の計量と袋詰め
- ラベルの確認と貼り付け
- 商品の検品・梱包
- 在庫確認や発送準備などの販売管理
ひとつひとつは難しくない手順ですが、品質を保つために丁寧さが求められます。精神障害や発達障害のある方の中には、「マイペースで確実に取り組める仕事」が合うと感じる方も多く、コーヒー作業はそのニーズにはまりやすい作業のひとつです。
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沖縄という土地とコーヒーの親しみやすさ
沖縄県は、日本でも商業的なコーヒー栽培が行われている数少ない地域のひとつです。南国の気候のもと、コーヒーへの関心も年々高まっており、沖縄市やうるま市のカフェ文化とともにコーヒーは身近な飲み物として定着しています。
利用者の方の中には、「コーヒーが好き」「よく飲む」という方も少なくありません。自分がよく知っているものを扱う作業は、心理的なハードルが下がります。「何をするのか全くわからない」よりも、「コーヒーの袋詰めか、それなら想像できる」という感覚は、最初の一歩を踏み出しやすくします。
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作業を「選べる」ことが持つ意味
LARGO沖縄では、コーヒー作業だけでなく、複数の作業から自分に合ったものを選ぶことができます。
| 作業 | 内容 |
|---|---|
| BISTARGO COFFEE | コーヒーの製造(袋詰め・ラベル貼り等)から販売管理まで |
| 古着の撮影・出品・販売 | フリマアプリや通販サイトへの商品撮影・掲載・管理 |
| パソコン作業 | データ入力・文書作成などの事務的な業務 |
この3つから、本人の希望や特性に合わせて選ぶことができます。
精神保健福祉士として多くの方と面談する中で感じるのは、「働く意欲はあるのに、何が自分に向いているかわからない」という方が本当に多いということです。過去に職場でつらい経験があり、「接客はどうしても無理」という方もいれば、「人と関わらず、もくもく手を動かしていたい」という方もいます。また「パソコンの経験を積んで、将来的に事務の仕事に就きたい」という明確な目標を持つ方もいます。
作業を選べるということは、単に「好みで選ぶ」だけではありません。自分がどんな場面で力を発揮できるかを探るプロセスでもあります。コーヒーの袋詰めが合う人、カメラを向けることが楽しい人、パソコンに向かうほうが落ち着く人。それぞれの「やってみたい」「これなら続けられそう」という感覚を大切にしながら、スタッフと一緒に決めていきます。
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コーヒー作業が「働く感覚」を取り戻す理由
長い療養期間を経てLARGO沖縄に通い始める方の中には、「久しぶりに何かに集中できた」という感想をくださる方がいます。コーヒー作業にはその理由があると感じています。
成果が目に見える
完成した袋、貼り終えたラベル、梱包を終えた商品。手元に形として残るものが増えていく体験は、「今日も何かができた」という小さな達成感につながります。精神的に不安定な時期を経た後の方にとって、この「できた」の積み重ねが日常のリズムを作っていきます。
商品が誰かの手に渡る
BISTARGO COFFEEは実際に販売されています。自分が作業した商品が誰かに届くという事実は、「誰かの役に立っている」という感覚を育てます。社会とのつながりを取り戻すうえで、これは非常に大切なことです。
ペースを自分で調整できる
就労継続支援B型は、一般就労や雇用型のA型とは異なり、体調に合わせてペースを調整しながら通うことができます。「週3日から始めて、慣れてきたら5日に増やす」という形で、無理のない積み上げが可能です。
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LARGO沖縄の支援体制
BISTARGO COFFEEの作業の場を提供するだけでなく、LARGO沖縄では次のような支援を行っています。
- 個別支援計画の作成:国家資格を持つ福祉専門職が、利用者一人ひとりの目標や状況に応じた計画を立てます
- スキルアッププログラム:作業の習熟度に合わせてステップアップできる機会を設けています
- メンタルケア:体調の変化に気づき、必要に応じて個別に相談対応を行います
琉仁福祉会が運営するBISTARGO相談支援センターも沖縄にあり、相談支援専門員によるサポートも受けられます。また、グループホーム「BISTARGO HOME 知花Ⅰ」(沖縄市知花)も運営しており、住まいと働く場を合わせて相談したい方にも対応できる体制があります。
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よくあるご質問
Q. コーヒー作業は未経験でも大丈夫ですか?
はい、問題ありません。特別な知識や資格は必要なく、作業手順は入所後にスタッフが丁寧にご説明します。最初は簡単な工程から始めて、慣れてきたら少しずつ担当を広げていきます。
Q. コーヒー作業が合わなければ、他の作業に変えられますか?
はい、できます。古着の撮影・出品やパソコン作業への変更も相談できます。利用開始後も、状況の変化に合わせて柔軟に対応しています。作業内容に迷っている場合は、実習期間(最長2週間)の中で試してみることもできます。
Q. 受給者証の申請はどこで行えばよいですか?
沖縄市にお住まいの方は、沖縄市役所の障がい福祉課(健康福祉部 / 〒904-8501 沖縄市仲宗根町26番1号 / 098-939-1212)が窓口です。2025年10月からは、新規利用の方は原則として就労選択支援を経る流れになっています(約1か月、最長2か月)。ただし50歳以上の方など例外に当たるケースもありますので、詳細は窓口にご確認ください。受給者証の手続きについてはLARGO沖縄でもご説明できますので、お気軽にご相談ください。
Q. 工賃はどのくらいもらえますか?
工賃の詳細については、見学の際にスタッフよりご説明します。事前にお伝えすることが難しいため、ぜひ一度お問い合わせいただければと思います。
Q. 送迎はありますか?
送迎の有無・範囲については、見学時にご確認ください。
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まとめ:「働く」をコーヒーから始める
コーヒーを通じて働く楽しさを見つけてほしい——BISTARGO COFFEEにはそんな思いがあります。大きな目標を立てなくても、まずは一袋詰めることができた、ラベルをきれいに貼れた、そういう小さな積み重ねが「働ける自分」の感覚を育てていきます。
LARGO沖縄(琉仁福祉会)は、精神障害・知的障害・発達障害・難病のある方を対象に、沖縄市比屋根で就労継続支援B型の事業所を運営しています。コーヒー作業のほか、古着の出品やパソコン作業など、自分に合った作業を選びながら通える環境があります。
「コーヒーが好き」「手を動かす仕事がしたい」「まずは見学だけでも」というご相談、お気軽にどうぞ。
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LARGO沖縄(琉仁福祉会)
〒904-2173 沖縄県沖縄市比屋根3-12-21
TEL:050-8889-3410 / FAX:050-3101-4435
お問い合わせ・見学のご予約は、お電話またはサイトのお問い合わせフォームからお気軽にどうぞ。
見学のご相談を受け付けています
「まだ利用するか決めていない」という段階でも構いません。ご質問だけのお問い合わせも歓迎します。ご家族からのご相談も受け付けています。
お問い合わせ先
就労継続支援B型事業所LARGO沖縄
〒904-2173 沖縄県沖縄市比屋根3-12-21
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