支援を受けることは甘えではない|沖縄からのメッセージを精神保健福祉士が伝えます
「支援を受けるなんて甘えだ」「自分より大変な人がいるのに」「家族に迷惑をかけたくない」。
沖縄市でLARGO沖縄を運営するなかで、初めてご連絡いただく方や見学にいらした方から、こういった言葉をよく聞きます。困っているのに相談にたどり着けない。その壁の多くは制度の複雑さではなく、こうした「後ろめたさ」にある——そう感じる場面が、支援者として何度もありました。
この記事では、「支援を受けることは甘えではない」という視点から、沖縄の地域事情と、LARGO沖縄(沖縄市・就労継続支援B型事業所)での実際をお伝えします。
沖縄の文化と「一人で抱え込む」という重荷
沖縄には「ゆいまーる」という言葉があります。地域や家族が互いに助け合う精神文化を表す言葉です。本来は困ったときに支え合うことを当然とするものですが、一方で「自分だけが助けてもらうのは申し訳ない」「もっと困っている人に譲るべきだ」という遠慮を生みやすい側面もあります。
沖縄は本土と比べて家族の絆が濃い地域といわれます。それ自体は大きな強みですが、「家族で解決しなければ」という意識が外部への相談をためらわせることもあります。精神科や障害福祉に対するスティグマ(偏見・差別意識)の問題も、全国共通の課題として残っています。
「障害福祉サービスは、もっと重い状態の人のためのものだ」という誤解もよく耳にします。しかし就労継続支援B型は、働きたい気持ちはあるけれど、一般就労にはまだハードルが高いと感じている方が、自分のペースで作業経験を積む場所です。「もっと困っている人のため」ではなく、「今のあなたのため」に存在しています。
「甘え」ではなく「必要な選択肢を使う」ということ
精神保健福祉士という仕事をしていると、支援を求めることは「弱さ」ではなく「賢さ」であると実感することが多くあります。
一人で抱え込んで消耗しきるよりも、使えるサポートを活用しながら生活を安定させ、少しずつ自分がやりたいことに近づいていく。それは後退ではなく前進です。病院で骨折を治してもらうことを「甘え」とは言わないように、精神や行動の困りごとで支援を使うことも、必要なケアを受けているということです。
手帳がなくても相談できます
就労継続支援B型の利用には障害者手帳が必ずしも必要というわけではありません。精神障害・知的障害・発達障害・難病のある方は障害福祉サービスの対象です。医師の意見書があれば手帳を持っていなくても利用につながれることが多いため、「手帳がないから自分には関係ない」と判断せず、まずは相談してみてください。
市区町村の窓口(沖縄市の場合は障がい福祉課)や、BISTARGO相談支援センターのような相談支援事業所でも案内を受けられます。
沖縄県での就労継続支援B型のリアル
沖縄県では、精神障害のある方の社会参加の場として就労継続支援B型事業所が各地に設けられています。一方で、「どこに相談すればいいかわからない」「事業所の雰囲気がわからなくて不安」という声も多く聞かれます。
B型事業所は作業内容も雰囲気も事業所によって異なります。「自分に合う場所かどうか」は、見学してみなければわかりません。複数の事業所を見学してから決めることも珍しくなく、「見学だけして終わり」でも問題ありません。まずはどんな場所かを知ることが、大切な第一歩です。
LARGO沖縄での実際
LARGO沖縄は、NPO法人琉仁福祉会が運営する就労継続支援B型事業所です。沖縄市比屋根に位置し、精神障害・知的障害・発達障害・難病のある方が通っています。
作業内容は「自分の希望で選べる」
LARGO沖縄では、主に3つの作業から自分に合ったものを選ぶことができます。
| 作業 | 内容 | こんな方に |
|---|---|---|
| コーヒーの製造・販売(BISTARGO COFFEE) | コーヒー豆の袋詰め、ラベル貼り、販売準備など | 接客が苦手、ていねいな作業が好き |
| 古着の撮影・出品・販売 | 衣類の撮影、フリマサイトへの出品・管理 | ものを丁寧に扱うことが得意、写真が好き |
| パソコン作業 | データ入力、文書作成など | 事務スキルを積みたい、PC操作に慣れている |
「接客が苦手」「事務の経験を積みたい」「まずは体を動かすことから慣れたい」といった希望に応じて作業を選べることは、LARGO沖縄の大きな特徴です。どの作業が自分に合うかは、最長2週間の実習期間をとおして一緒に確認していきます。最初から完璧にこなせなくてよいのが就労継続支援B型の場所です。
国家資格を持つ専門職が支援を担います
LARGO沖縄では、精神保健福祉士などの国家資格を持つ福祉専門職が個別支援計画を作成し、スキルアッププログラムとメンタルケアを組み合わせて支援にあたります。「こんなことを相談していいのか」と思うような小さな悩みも、気軽に話してもらえる関係づくりを大切にしています。
沖縄市でB型を利用するまでの流れ
就労継続支援B型の利用には、市区町村が発行する「受給者証」が必要です。手続きの流れは以下のとおりです。
ステップ1:お問い合わせ・施設見学
まずはお電話で問い合わせ、LARGO沖縄の施設を見学します。作業の様子を実際に見てから判断できるので、「自分に合っているかわからない」という段階でも大丈夫です。
ステップ2:面接
どのような支援が必要か、今の状況や希望する作業などを一緒に確認します。
ステップ3:実習(最長2週間)
実際に通いながら、作業の適性や希望を確認します。利用を決める前に体験できるので、「通ってみたら思っていたのと違った」というミスマッチを防げます。
ステップ4:受給者証の申請
沖縄市役所の障がい福祉課に申請します。2025年10月以降、新規利用の方は原則として「就労選択支援」(おおむね1か月・最長2か月)を経てからの申請が求められるようになっています。 50歳以上の方など、例外に該当する場合もあるため、詳細は窓口や相談支援専門員にご確認ください。
沖縄市役所 健康福祉部 障がい福祉課
〒904-8501 沖縄県沖縄市仲宗根町26番1号
TEL: 098-939-1212
ステップ5:契約・利用開始
受給者証が届いたら契約を結び、通所を開始します。通所ペースは体調や希望に合わせて、支援員と一緒に決めていきます。
よくある質問
Q. 「もっと大変な人が使うもの」と思っていました
就労継続支援B型には「重さの基準」はありません。「一般就労にはまだ不安がある」「自分のペースで働ける環境が必要」という状況であれば対象になります。ご自身の困りごとを小さく見積もらないでください。
Q. 家族に「甘え」と言われそうで相談できていません
家族への説明が難しいという声はよく聞かれます。LARGO沖縄では、ご家族向けに支援の仕組みや事業所の目的を説明する機会も設けることができます。まずはご本人だけでご連絡いただいても構いません。
Q. 最初はどのくらいの頻度で通えばいいですか?
週1日から始める方も少なくありません。体調や生活リズムに合わせて、通所ペースを一緒に組み立てていきます。無理なく続けられることを最優先に考えます。
Q. 沖縄市以外に住んでいますが利用できますか?
うるま市など周辺市町村からお越しの方もいます。通所手段や詳細については、見学時にご確認ください。
まとめ:「相談すること」が最初の一歩
「甘えではないか」という自己批判の声は、精神的に疲弊しているときほど大きくなります。その声を抱えながらここまで読んでくださったなら、何かを変えようとしている方です。
就労継続支援B型は、「使うにふさわしい状態になってから」来る場所ではありません。今の状態のまま来て、一緒に考えていく場所です。支援を受けることは、自分の回復と生活を守るための、ひとつの選択肢です。
LARGO沖縄では随時、見学・ご相談を受け付けています。「話を聞いてもらうだけ」でも構いません。まずはお気軽にご連絡ください。
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LARGO沖縄(就労継続支援B型)
NPO法人琉仁福祉会
〒904-2173 沖縄県沖縄市比屋根3-12-21
TEL: 050-8889-3410
FAX: 050-3101-4435
見学のご相談を受け付けています
「まだ利用するか決めていない」という段階でも構いません。ご質問だけのお問い合わせも歓迎します。ご家族からのご相談も受け付けています。
お問い合わせ先
就労継続支援B型事業所LARGO沖縄
〒904-2173 沖縄県沖縄市比屋根3-12-21
電話:050-8889-3410(タップで発信できます)
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お問い合わせ方法
グループホームをお探しの方は 障がい者グループホーム事業、制度や手続きのご相談は BISTARGO相談支援センター でも承ります。






